RAG BAGとビールとテキーラと時々俺
毎度、どうも。
久々に実家に帰宅して、母親とあーだこーだとたわいも無い話で盛り上がり、
あ、そういえばオカンうちのPV見た?
と聞いてみる。
まぁBoobie Trapとしてはライブ映像とかではない割りと見やすいPVなので、是非母親にも見てもらいたいと思いLINEでURLを送っといたんです。
と、倫子(母)、いきなり激怒。
どうやら、かわいいかわいい一人息子の初PVともあって一人で勝手に意気込み、姉妹で(母は三姉妹の二番目)集まった際に皆で見たらしく、
「何よあのお尻!!!!!気まずいじゃないの!」
そんな、息子のケツが出たくらいで。
まぁ母親の姉と、妹はかなりと気まずかったらしく、
歌と尻そっちのけで
「翔君、康彦さん(親父)に似てきたわねー」
と話をそらされたみたいです。
はい、どうでもいいですね、こんな話は。
てなわけで、WALK THE LINE発売から一週間が経ちましたね。
まぁ生活は何も変わらず。
強いて言えばモンハンに飽きて携帯のアプリの
FFピクトロジカにクソハマりしてますね。
まぁこれがFFドット世代(物心ついてFF3を始め、少年時代をFF4~6と共に育ち、青春時代をFF6~9と共に過ごした世代を指す)の俺に突き刺さる!
音楽も昔のままで、なんか色々込み上げて楽しいのです。
パズドラとかは一切思い入れも無ければキャラも知らないんですが、これは一味違いますねー。
進化とジョブチェンジ、言葉1つでこうも思い入れも違ってくるとは…
まぁマリオ世代、ポケモン世代の差ですかね。
んなことはどうでもいいんです。
どうですか?皆様WALK THE LINE聞いて頂いてます?
いいアルバムじゃありませんか?でしょ?え?
気に入って頂いた方、是非僕の再生回数を上回ってみてください。
まぁ絶対無理ですけどね。(断言)
まぁんで、誰にも頼まれていないんですが、アルバムに入ってる一曲の「RAG BAG」という曲を紹介させてください。
RAG BAGっていうのは
1ぼろ入れ(の袋).
2(がらくたの)寄せ集め
3《俗語》 だらしない服装の女.
って意味の言葉。
まぁそんな意味は全く知りませんでした。
金沢文庫、僕の地元にあったBARの名前です。
その店に出会ったのは僕が20歳目前の初夏の頃でした。
長年付き合った彼女にフラれたショックで毎日毎日ぼーっとしながら生きていた頃です。
その頃の年代にありがちな、村上春樹の小説を読み、色んな絵空事を思い描きながら、
羊を巡る冒険だっけかな?ダンスダンスダンスだっけか?忘れたけど、村上春樹の小説にはよく行きつけのバーとか、マティーニとかが美味いようなバーとかよく出てくるんですよね。
そこで暇且つ、村上春樹ストだった俺は
「そうか、バーとかに行けば女の子と出会ってオリオリオリオー、みたいな事が出来るのか…」
しかし、その頃行った事ある店なんか養老乃瀧orモンテローザ全般。
お洒落な店なんか何一つ知らないわけです。
ていうかお酒だってビールかジンロか、カシスオレンジとか簡単なカクテルしか知らないし、焼酎、日本酒、ウィスキーはアルコール度数70度位あるんだろうって勘違いしてた頃だったと思う。
毎日暇でフレッシュネスバーガーでコーヒーを飲みながら小説を読んでいたある日、
よく一緒に暇を潰していた友人の小林亮介に声をかけ、
俺「俺らもいい歳だしさ、そろそろ行きつけのバーとか欲しくね?」
小林「だな!」
んで、俺の中では店はなんとなく決まってた。
いつも通る交差点の角にある、黄色いお店だった。
いつ出来たかはわからないけど、気付いたらそこにあって、気付いたらいつの間にか気になってたお店だった。
あそこのお店はなんなんだろうって。
僕の住んでる金沢区は横浜市でも特に何もないような街だから。
黄色い店なんかはそこ以外無かったし、Drコパの集会所かなんかかと思ってた。
気になって前を通ったりしてみて、外から店の中を見たらどうやらバーみたいな感じだってことがわかった。
そっから気にはなっていたけど、
一人で行く勇気なんか無い。
バーのシステムも知らない。
もしかしたらぼったくられるのかもしれない。
ビール一杯で養老乃瀧の3倍位の値段取られるのかもしれない。
ミックスナッツ1500円とかなのかもしれない。
なんかクスリとか売られてる秘密売買の総本部なのかもしれない。
とか良からぬ事色々思ってはいたんだけど、なんか興味が色々ありすぎたんだろうね。
なんかほら、ちょっと危険な香りがする男の人の方がモテるみたいな心理よ、え?あ?ん?ふんがっふっふ?
んでドキドキしながら、友達とそのお店に入ってみたわけです。
店は薄暗く、チャンダン香の匂いが漂うお店でした。
とりあえず人生初めてのバーのカウンター。
ビールを頼んで、とりあえず値段を確認。
どうやら居酒屋よりはちょっと高い位。一安心。
んでドキドキしながら乾杯。(震え声)
なんかビール美味い気がするんですけど!って思った。
ハイネケンの生なんか今まで飲んだ事無かったし。
多分なんだか勝手に優越感に浸ってたと思う。
俺は今バーで飲んでいる!なんだか俺、今かっこいい気がする!
店の音楽はボブディランがかかってた気がする。
その頃の俺は高校時代後半にメロコアに飽き、自分の好きな音楽を模索してる頃だった。
色んな興味が溢れてて、エアジンっていう、横浜は関内の馬車道にあるジャズのライブハウスで働いていた(時給400円)
まぁその仕事は3年間やった結論は
「ジャズは全く好きじゃない」
って事はよくわかった。
プロミュージシャンってマジで半端ねぇこともよくわかった。
ただ渋さ知らズには滅茶苦茶ハマった。ライブを見て泣いた初めてのアーティストだと思う。
渋さの不破大輔さんっていうベーシストに心酔した。
安室奈美恵に憧れた昔のギャルがアムラーになる気持ちがわかるほど憧れてた。
タバコも真似をしてガラムメンソールを吸ったし、滅多にお酒を飲まない人だったけどたまに飲むカンパリロックも無理矢理好きになった。
ロン毛に憧れたのはこの人の影響だと思う。
もういい加減切りたいけど。
ジャズには興味を示さなかったけど、エアジン出演者の人からあるきっかけで衝撃を受けたジミヘン(渋さ知らズにいた、さるへんさんも相当な影響だったけど)をきっかけに、60's 70'sの音楽にどっぷりハマってた時だった。
地元で、好きな音楽が聞けて、美味しいお酒が飲める場所を見つけた高揚感でそん時働いてた人に滅茶苦茶話したと思う。
ジミヘンをかけて欲しいと言えば、ちゃんと店のCDラックには勿論あってすぐにかけてくれた。
こんな喜びはなかなか体験したことがない俺はとにかくアガった。
あんまり酔っぱらうことも知らない時だったから、程よく飲んで帰ったと思う。
で、そっから通いつづけることになるんだけど。
居酒屋に行かなくなった。
とにかくラグに行きたかった。
友達もいっぱい連れてった。
「いい店見つけたから一緒に行こうよ」って誘って。
皆気に入ってくれた。
そこの場所でも色んな出会いがあった。
実はスタッフのキーチロに知り合ったのもこのお店だった。
店の人から
「おもちゃーん。こいつキーチロ。アイドルとプロレスが好きなやつ」
って紹介を受けて初めて知り合った。
キーチロはラグか開店した時位の常連だった。
初めて会った時、謎に意気投合し、二軒目いくか!ってなって、キーチロがバーカウンターのわりと背の高めの椅子から降りた時
「あれ?さっき座ってたサイズより小さくなってる…?よ、妖精か…?!」
って思った。
まだ初めて会った時はキーチロはライブとかそこまでハマってなかった気がする。
気付いたら、
「そういやオモバンドやってたよね?なんて名前?
Boobie Trap…この前オーバーアームスローと一緒にやってなかった?!」
みたいな感じの会話とかを、気付いたらするようになってた。
その関係からBoobie Trapのライブにキーチロが来るようになった。
間違いなくキーチロはBoobie Trapで一番古いお客さん。
今こうやってスタッフとして普通にいるけど、お互いバーのお客さんからの付き合いって考えると凄いことだなって今書いてて痛感してます。
よく店で流れてたハンバートハンバートにも感銘受けた。
店長がハンバートハンバートと昔からの知り合いでラグでハンバートがライブやったりもしてた。
まだそんなに有名じゃなかったし、ライブ終わった後ギターの良成さんとかとも一緒に飲んだりしたりして。
昔は、なんでハンバートハンバート売れねぇんだよ?!耳腐ってんのか?!世界はクソなのか?!
って気付いたら超絶人気者になってました。
思ったほど世界はクソじゃありませんでした。すいませんでした。
まぁそんな感じで、ことある毎にラグに通ってた。
色んな思い出がある。
友達がフラれてハンバートハンバートのgoneって曲
(サビで ♪すーべーてーおわーったのーさ♪と歌い上げる名曲)
を聞いて死ぬほど落ち込んでる様を見て何て声かけていいのかわからないからとりあえずテキーラ飲んでみたり
閉店してるけど下ネタトークに気合いが入りすぎて朝位まで乳輪の話をしたりとか、
ある時は大富豪が流行って負けたらテキーラ、んで負けまくって飲みまくったり、
誰の誕生日でも無いけどテキーラ飲んでみたり、
キーチロは潰れると自分の車でぶっ倒れてたり、
ワインとカンパリロックをたらふく飲んで道端で果てしなく真っ赤なゲロ吐いて、
見知らぬ通行人に
「吐血ですか?!救急車呼びますか?!」
って本気で心配されたり、
クソみたいに酔っぱらって行方不明になった友達を探したけど見つからなくて諦めて普通にタクシーで帰ったり(その友人は財布をパクられ残念な結果に)、
何だか色々辛くてわけもわからず人前で号泣したり、
親父が亡くなって、お通夜の会場から一番近かったラグで一人で涙をこらえながら、悲しいくらい何も変わらないいつもと同じ美味しいビールを飲んだこととか
言い出していけばキリが無いほどに思い出がいっぱいあって。
行ってる間で何人ものスタッフが辞めていくのを見たり、新しいスタッフが来るのを見てきて。
なんかでもそれに合わせて気付いてたら周りの人たちがガラっと変わってたりすんのよね。
あれ?いつの間にか環境が変わってる…?
そうなってくると自分の足も少しずつおっくうになってきちゃうんだよね。
で、俺が本格的に行かなくなったのは店長が変わった時だったと思う。
店長が変わってからは店の音楽も変わっちゃったし、お客さんもがらりと変わった。
メニューが変わらなくても、お酒の味が変わらなくても、人と音楽が違うんじゃ大きく変わってくるんだよね。
同じ場所で同じ設備でも。全く別物。
もうなんなら俺は嫌悪感すら抱いてたのかもしれない。
でも俺がそんな気持ちだろうとも店は続いてるし、新しいお客さんの大事な思い出の場所になってるだろうし。
でもなんかもう自分は違う、みたいな。
あれ?なんかバンドとかの話も同じ感じしますね、え?違います?そうですか。
まぁそんなこんなで全然いかなくなっちゃって。
金沢文庫では飲んでたけど、ラグをちょっと避けてたのかもしれない。
で、今年の春くらいに閉店するって聞いて。
それ聞いてもふーんって冷めたてたけど、昔働いてたスタッフが最後の日まで働くって聞いて、最後の方毎日のように通ったな。
昔よくラグで会ってた人達も最後の期間にいっぱい会えた。
いつも見てたカウンターから見える外の景色は同じようで何か違ったな。
昔はいつも同じ席に座って外見ながら
何か楽しいことないかなー
って毎日思ってた。
Boobie Trapはもうやってたけど、まだ充実はしていなかったし。
昔とは変わってないようで変わってるもんだ。
最終日は絶対最後まで店にいる!って決めてたのにまさかの大泥酔の為三時間位でいつの間にか家に帰って寝てたっていう。
ただ起きたら、ヨーダとメニューが。
店にあったものを貰ってきてたみたいです。
なんかいっぱいありがとうって言いたかったのに嘘みたいに無くなった。
んで、RAG BAGっていう曲を作ったってわけなんです。
CDの帯の裏に載っている写真がそのお店。
色んな思い出を胸に人は歩いていくんですよ、ってね。
ちゃんちゃん。
てか長すぎだろこのブログ!
なんだこれ!
真面目か!ロン毛か!